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シニア犬を育てる上で必要なこと3選 | ドッグ・ワン

シニア犬を育てる上で必要なこと3選

いつまでも若いと思っていたら、あっという間に自分よりも愛犬が歳を取りシニア犬と呼ばれる年齢になってしまったことに月日が経つのは早いと感じるものですね。シニア犬を育てる上で必要なことにはどんなことがあるのでしょうか。

1.シニア期に見られる変化

老齢(シニア)と呼ばれる年齢は個体差がありますが、おおよそ7~8歳くらいと言われています。この年齢に差し掛かってくると加齢に伴う変化(皮膚の乾燥や白髪、筋肉量の減少、内臓機能低下など)が現れてきます。また心臓病や腎臓病、関節炎などの慢性疾患にかかる子も多いためそれぞれの状況に合わせた栄養管理が重要になってきます。
シニア犬では喉の渇きに対する感覚低下や腎機能の低下が見られるため、脱水に注意しなければなりません。水飲み場を複数設置するという工夫をしてあげることができるでしょう。また、筋肉量の減少に伴って基礎代謝も減少するため、より肥満に注意してあげる必要があるでしょう。さらに、高齢になると痩せてきたり食が細くなるため、食欲の出る食事を与えるための工夫をしつつ、しっかり栄養を与えることが必要となります。

2.シニア用のドックフードの選び方

体型や健康状態に問題がない場合には、成犬用のドックフードをあえて変更する必要はありませんが、痩せてきている場合には、エネルギー密度の高い食事を選択する必要があるでしょう。シニア用のドックフードでは高血圧に備えて塩分控えめになっているほか、腎機能の低下を考慮して過剰なタンパク質を避けるように設計されていますし、老化を防ぐために種々の抗酸化成分が配合されていることが多いです。

1.老齢初期(肥満気味)

老齢初期では基礎代謝の低下に伴い、肥満になる犬が増える傾向にあります。肥満がご存知の通り、関節や心臓などさまざまな臓器に悪影響を与えることが知られています。

この時期ではフードカロリー量を見直すことができるでしょう。フードカロリー量が控えめになっているものを選ぶと良いでしょう。維持(成犬)期のドックフードを続ける場合には、カロリーの量を最大で30%ほど減らす必要があることもあります。

2.老齢後期(痩せ気味)

老齢後期になると、味覚や嗅覚の低下、歯周病の影響で食欲が低下するだけでなく、胃腸の消化吸収機能も衰えるために痩せてくるといった変化が見られるワンちゃんが増えます。この時期には少量でもエネルギーを与えることができるエネルギー密度の高い食事を選ぶことができるでしょう。

また、歯周病が進むと硬いものが食べられなくなってしまうワンちゃんもいるでしょう。同じフードでもふやかして食べやすいように工夫してあげることができるでしょう。ドライフードからウェットフードに変えるという選択をするのも一つの方法と言えるでしょう。

3.各種持病を抱えたら

高齢に伴い持病(心臓病、腎臓病など)を抱えるようになるワンちゃんも多いでしょう。その際にはお薬だけでなく、療法食も重要になります。栄養学的サポートによって、持病の進行を防いだり、症状を緩和することにつながるでしょう。

ただし、療法食とは獣医師の処方によって与えられるべきドックフードですので、必ずかかりつけの獣医師の指示に従って与えるようにしてください。飼い主さん自身の判断で与えられていた療法食によって、かえって愛犬の身体に悪影響を及ぼすしまうことにならないように注意しましょう。

3.シニア用のドックフードの与え方

老齢初期のワンちゃんでは必要カロリーを一気に吸収しないように、必要な量を1日3回程に分けて食事を与えることができるでしょう。老齢後期のワンちゃんでは、胃腸機能が衰えてきているので、1回の量は少なくしてあげて消化吸収できる量に分けて、頻繁に与えるようにしてあげましょう。

また食欲が落ちてきている場合には、少し電子レンジで温めて、香りづけをしてみたり、缶詰を加えてみたりすると美味しく食べくれるかもし食べやすいれません。また食器も大きさのものを選び、少し高い位置に置いてあげることによって、飲み込みやすく足腰への負担を軽減することにつながるでしょう。

もちろん人間と同じで犬も季節や体調など周囲の環境によって食欲にムラが出ることはあります。急に食欲がなくなるといった異変に気づいたなら、一度かかりつけの獣医師に診てもらい相談にのってもらうなら安心することができるでしょう。また別の犬がいるのであれば、一緒に与えて競争心を高めたり、食器の種類を変えるのも一つの手と言えるでしょう。

いずれにせよ食欲がないということは愛犬の不調のサインですので、原因となっているものが何か獣医師と相談しながら探っていくことが大切です。原因を知ることができるなら、早く愛犬の不調に対処してあげることができ、愛犬の辛さや痛みを和らげてあげることができるでしょう。

犬の成長は人間と違ってとても早いものです。犬種にも寄りますが小型犬では1年が人の4年、大型犬では7年に換算されます。いつでも若いと思っていたらシニア期に入っていたなんてこともありますね。健康で長生きしてもらうためにも毎日の食事選びはとても重要と言えるでしょう。

変化に伴う必要な栄養を補うような食事を用意してあげたいと思っている飼い主さんにとってかかりつけの獣医師は強い味方です。今までの変化を一緒に見守ってきてくださったかかりつけの獣医師とよく相談しながら、愛犬にあった食事や環境づくりを心がけて快適なシニア期を過ごせるようにしてあげましょう。