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犬のステージ別 ドッグフードの選び方 | ドッグ・ワン

犬のステージ別 ドッグフードの選び方

犬の食事は時代とともに変化してドックフードの栄養バランスが良く、カロリーコントロールされた良質なものが簡単に手に入るようになってきましたね。ペット向け産業が発展してきて、他社との差別化を計って意外なキャッチコピーで飼い主さんの目を引き、心を動かされる商品も多くあり選びのに迷ってしまうということもあるでしょう。

選択肢が増えることは嬉しいですが、その中から愛犬にとって最適なドックフードを選ぶためには、何をまずは考慮するべきなのでしょうか。愛犬の成長と共に必要な栄養が異なってくることも考えて、ベストなドックフードを選ぶためのポイントを見ておきましょう。

 

1.フードは愛犬の状態に合わせて変えていくもの

ドックフードの中には「これひとつでライフステージ全部をカバーできます!」という商品紹介がされているものがあります。これは本当なのでしょうか?

人の場合には、乳児・幼児・小学生・第二次性徴期・青年期・老年期というライフステージがあります。各ステージで体の成長度合いが全く違うために、必要な栄養素も大きく異なります。決して、「一生、同じものを食べて大丈夫です!」とは到底言えないでしょう。

犬だって同じです。子犬・成犬・老犬というステージごとに重視しなければならない栄養素が変わり、必要なカロリーの量も違います。魅力的なキャッチコピーに目を奪わてしまうこともありますが、必ず愛犬のライフステージや体の状態に合わせて、最適なフードを選ぶようにしましょう。

 

1.子犬:とにかく食べよう!一生で一番成長する時期

離乳してから1歳になるまでが子犬の時期です。この時期はしっかりと食べさせなければなりません。骨、筋肉、臓器など、すべてが急激に成長する時期なので、たんぱく質や脂質、ビタミン類、ミネラル類全てが欠かせず、各栄養素が成犬の倍近い量を必要とされると言われています。

しかも、子犬の消化吸収能力は未発達で効率よく栄養素を体に取り込むことができないので、一度にたくさんを食べることができず、消化吸収できる量を考慮しなければならないでしょう。子犬の時期は次のようなポイントを重視してフードを選ぶようにしましょう。

・消化しやすく、吸収率が良い

・高タンパクで高カロリー

・ビタミン類、ミネラル類が通常よりも多く含まれている

・口に大きさに合った小粒タイプ

・噛む練習ができる

子犬向けとして販売されているフードなら、こうした条件を満たしています。その中から、愛犬の口のサイズに合った粒のもので、愛犬の好む嗜好性の高いものを選ぶなら愛犬が食事を楽しむことができるでしょう。

選ぶ時にはパッケージの裏にある「原材料」の欄に注目しましょう!ここには多く含まれている原材料から順番に表示されているので、高品質なたんぱく質が含まれているか確認しておきましょう。

最初に肉類が書かれているものが子犬のときにはおすすめです。また肉や魚といったたんぱく質が多い方が、犬の食いつきはいいですよ。たんぱく質は牛肉・豚肉・鶏肉・魚などいろいろありますので、愛犬の好みのものを選んであげてくださいね。

 

2.成犬:食べて消費!代謝が重要な時期

多くの場合、犬は1歳を過ぎる頃になると成犬になります。体の大きさ、骨格、内臓が完成して、性的にも成熟して、最もはつらつとした時期になります。成犬期は「食べて、たくさん動く」ことがポイントとなってきます。食べる楽しみと動く喜びをしっかりと身に着けて、心も体も健康を維持できるようにお世話していきましょう。

ドックフードは体重に合わせて量を増やしていきます。子犬向けフードは少量で栄養素もカロリーも多く摂れるよるになっていますから、成犬に食べさせると栄養素もカロリーもオーバーしてしまい、肥満につながってしまいます。体の成長がひと段落したのであれば、成犬用のドックフードに切り替えましょう。

ただし、急にドックフードを変えると下痢や食欲不振の原因になってしまうでしょう。子犬用:成犬用=9:1からスタートして、1週間から10日ほどかけて少しずつフードを入れ替えるようにして切り替えるようにしましょう。

成犬期は、1日2度の食事(朝と夕)を習慣にし、日中に行なうしつけやトレーニングのご褒美としておやつを活用して変化を楽しみながら、飼い主さんのとの絆も深めていくようにしましょう。

なお、大型犬は体が完成する時期が小型犬よりも遅く、高タンパク高カロリーのフードを2歳くらいまで必要なこともあります。大型犬の飼い主さんはブリーダーさんやかかりつけの獣医さんなどに相談しながら、フードの切り替えの時期を定めることができるでしょう。

 

3.老犬:質にこだわりたい時期

小型犬は10歳、大型犬は7歳を過ぎると老犬(人の年齢に換算すると60歳前後)になります。個体差が大きいのですが、体・行動・心に老化の兆候が出てきます。動くスピードや運動量、毛艶、行動意欲などが徐々に落ち、食欲・顎の力・内臓機能・新陳代謝なども低下していきます。場合によっては、流動食のようなフードが必要になってくることもあるでしょう。

食べられる量や消化吸収能力が低下する中、体を維持するためのタンパク質やミネラル類、ビタミン類が十分摂らなくてはいけません。老犬の場合には、高タンパクで低カロリーの質の高いフードを選ぶようにしましょう。

・プレミアムフードの中で、高タンパク低カロリーのもの

・総合栄養食のドライフードと一緒に缶詰やレトルトパックに入れたウェットフードを与える

・総合栄養食のドライフードに手作りスープを加えて食べやすくする

・1日の量を3~4回に分けて少量ずつ食べさせる

このように愛犬にあった工夫と嗜好に合ったフードを選んで、食事を用意することができるでしょう。必要な栄養を食事を通してきちんと摂っているなら元気に長く一緒に過ごすことができるでしょう。