犬が食事後に嘔吐してしまう理由

「愛犬が食事後に食べたものを全部吐いてしまった！」。突然のことでパニックになってしまう飼い主さんもいるかもしれませんね。犬はよく吐く動物だから気にしなくても大丈夫だという人もいますが、飼い主としてはやはり心配です。今回は犬が食事後に吐いてしまう理由と解決策についてまとめます。

犬が食事後に嘔吐してしまう理由

ドッグフードを切り替えた

様々な理由で今まで与えてきたドッグフードを別のものに切り替えることがあります。ライフステージの変化によって子犬用から成犬用、やがて老犬用のドッグフードへの切り替えをすることがありますし、愛犬の健康を考えてより栄養価の高いドッグフードに切り替えることがあります。

犬の胃腸はわたしたちが考えているよりもはるかにデリケートなため、急にドッグフードを新しいものに切り替えると胃腸に負担をかけてしまいます。そのため愛犬が嘔吐、下痢といった症状を起こしてしまうことがあります。

早食いによる消化不良

ほとんどの犬は食事の時間が大好きですよね。ドッグフードを与えると一心不乱に食べ始めてアッという今に平らげてしまうことがあります。実はこの早食いが消化不良の原因になって食事後に嘔吐してしまうことがあります。早食いをする時はドッグフードをよく噛むことをせずに飲み込んでいるんです。

多頭飼いをしている場合は他の犬に食事をとられないようにして、いつもより早食いになることがあります。この時に犬が感じている緊張やストレスがさらに胃腸に悪影響を与えることがあります。こうして消化不良を起こしてしまうとせっかく食べたドッグフードを吐いてしまうのです。

急性胃腸炎かも

犬が食事後に吐いてしまう理由は急性胃腸炎かもしれません。急性胃腸炎になっても嘔吐以外にこれといった症状があらわれないことがあります。ぐったりするわけでもなくいつも通り元気なのでわかりにくいことが多いようですが、急性胃腸炎になると胃腸に負担がかかっていつもの食事を与えても繰り返し吐いてしまいます。

急性胃腸炎は散歩中に食べてしまった草が原因だったり、拾い食いで腐ったものを口にしてしまったりしたことが考えられます。家の中でもゴミ箱をあさって傷んだものを口にすることがあります。

犬が食事後に嘔吐してしまった場合の解決策

ドッグフードの切り替えは時間をかける

ドッグフードを急に切り替えると嘔吐や下痢を引き起こすことがあります。それで、新しいドッグフードに時間をかけてゆっくりと切り替えるようにしましょう。最初の2日間は今までのドッグフードに2～3割ほど新しいドッグフードを混ぜて与えます。様子を見て問題がなければ今までのドッグフードと新しいドッグフードを半分ずつにして与えます。

愛犬が嘔吐しなければ新しいドッグフードの割合をさらに増やして与え、最終的に完全に切り替えをするようにします。最低でも5日、必要であれば10日ほどで切り替えを行うようにしましょう。時間をかけてドッグフードの切り替えをすることによって愛犬の胃腸に過度の負担をかけないようにすることができます。

早食いの原因を取り除く

ドッグフードを丸呑みすると胃腸に負担がかかってしまいます。早食いの癖がある場合は食事を何回かに分けて与えることができます。小分けにして朝、昼、晩の3回に分けて与えるとお腹が空きすぎて慌てて食べることを防げるでしょう。ドッグフードをふやかして与えること、早食い防止のお皿を使ってドッグフードを与えることも効果的です。

多頭飼いで他の犬と競争するようにして早食いをするという場合は、ケージの中で個別に食事を与えることができます。落ち着いた環境で食事ができれば自然と食べるスピードが落ちていくでしょう。愛犬が緊張やストレスを感じることのない、安心できる環境を作ってあげましょう。

胃を休ませる

急性胃腸炎が嘔吐の理由であれば胃酸によって胃腸に負担がかかっています。元気だし食欲があるからと通常通りにドッグフードを与えると再び嘔吐してしまいます。胃を完全に休ませる必要があります。できれば24時間食事を与えるのをやめて胃を休ませましょう。それからふやかしたドッグフードを少しずつ与えるようにします。

拾い食いが原因で急性胃腸炎になることがあるので、普段のしつけで拾い食いをしないようにしたいですね。

愛犬の様子を観察して必要なら動物病院に連れて行こう

一度嘔吐したからといって慌てて動物病院に連れて行く必要はないでしょう。単なる消化不良であれば、吐いたドッグフードをもう一度食べなおしてそのあとはケロリとしていることがあります。様子を観察していつもと変わらず元気であれば問題はありません。しかしいつもと様子がおかしい、嘔吐を繰り返すという場合は一度動物病院で診てもらうようにしましょう。

まとめ

愛犬が食事後に嘔吐すると心配になりますね。慌てるのではなく、上記のいずれかの理由があてはまらないか確認してみましょう。解決策を試してみて、それでも嘔吐を繰り返すようでしたら病気などの理由が関係しているかもしれません。愛犬の様子をよく観察して早いうちに動物病院に連れて行ってあげましょうね。